失業保険はいくらもらえる?基本手当日額と総額を計算
会社を辞めたときの失業保険(雇用保険の基本手当)は、辞める前の給料と年齢で1日の額が決まり、もらえる日数をかけると総額になるのだ。2026年8月1日からの厚生労働省の計算式で、1日の額・28日ごとの振込の目安・全部でいくらかを出すのだ。
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※計算結果は目安です。
計算のしかた
失業保険(雇用保険の基本手当)の1日の額は、辞める前6か月の給料(残業代・手当を含み、ボーナスを除く)の合計を180で割った「賃金日額」に、給付率をかけて出します。毎月同じ給料なら「月給÷30」です。
給付率は、給料が低い人ほど高く(最大80%)、高い人ほど低く(50%、60〜64歳は45%)なります。60歳未満では、賃金日額5,480円未満は80%、5,480円〜13,490円は80%から50%へ少しずつ下がり、13,490円を超えると50%です(2026年8月1日から)。
1日の額には上限と下限があります。上限は29歳以下7,450円・30〜44歳8,270円・45〜59歳9,110円・60〜64歳7,830円、下限は2,562円です。総額は、1日の額に、辞めた理由と雇用保険に入っていた年数で決まる日数をかけた額です。
1日の額の計算式(2026年8月1日から・60歳未満)
| 賃金日額(w) | 1日の額(y) |
|---|---|
| 3,203円未満 | 2,562円(下限) |
| 3,203円以上5,480円未満 | w×80% |
| 5,480円以上13,490円以下 | 0.8w − 0.3×{(w − 5,480)÷(13,490 − 5,480)}×w |
| 13,490円超 | w×50%(上限:29歳以下7,450円・30〜44歳8,270円・45〜59歳9,110円) |
出典:厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」別添資料(令和8年7月31日)。60〜64歳は、5,480円〜12,120円が「0.8w − 0.35×{(w − 5,480)÷(12,120 − 5,480)}×w」と「0.05w + 4,848円」の低い方、12,120円超は45%、上限7,830円です。1円未満は切り捨てです。
もらえる日数の表(所定給付日数)
| 辞めた理由・年齢 | 1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 |
|---|---|---|---|---|---|
| 自己都合など(全年齢) | 90日(正当な理由がある人だけ) | 90日 | 90日 | 120日 | 150日 |
| 会社都合など・29歳以下 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ― |
| 会社都合など・30〜34歳 | 90日 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 |
| 会社都合など・35〜44歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 240日 | 270日 |
| 会社都合など・45〜59歳 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
| 会社都合など・60〜64歳 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
出典:ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」。年数は雇用保険に入っていた期間です。「会社都合など」は特定受給資格者と一部の特定理由離職者です。自己都合でも、正当な理由がある特定理由離職者は、1年未満(離職前1年に6か月以上)でも受給資格を得られます。障害などで就職が難しい人は別の日数です。
計算例
賃金日額は10,000円。1日の額は6,307円(給料の約63%)。28日ごとの振込は約17.7万円、90日分で約56.8万円です。
1日の額は4,683円で、厚生労働省の発表の例と一致します。会社都合で加入20年以上なら330日分で約154.5万円です。
賃金日額は20,000円で、式では1万円になりますが、29歳以下の上限7,450円で止まります。同じ月給でも45〜59歳なら上限9,110円、60〜64歳なら7,830円です。
辞める前・辞めたあとに確かめること
- 雇用保険に入っていた期間と、辞める理由(自己都合か会社都合か)を確かめた日数が大きく変わります。離職票の離職理由は、自分の認識と合っているか確かめます。
- 自己都合の給付制限(もらえない期間)は原則1か月と知った2025年4月1日以後に辞めた人。過去5年に自己都合で2回以上受給資格の決定を受けた人などは3か月です。待期の7日間は誰でもあります。
- 住民税・国民健康保険・国民年金の支払いを見積もった失業保険に所得税はかかりませんが、前の年の収入にかかる住民税や保険料は払います。
よくある質問
失業保険は手取りの何割?
額面の給料(賃金日額)の50〜80%です。月給15万円なら約8割、月給30万円なら約63%、月給40万円を超えるとほぼ5割になります。失業保険には所得税がかからないので、手取りで比べると差は小さくなります。
ボーナスは入る?
入りません。賃金日額は、辞める前6か月の毎月の給料(残業代・手当を含む)で計算し、ボーナスなど3か月を超える期間ごとに払われる給料は除きます。
いつからもらえる?
ハローワークで手続きした日から7日間の待期のあと、自己都合なら原則1か月の給付制限があり、その後に支給が始まります。振込は原則4週間(28日)ごとの失業の認定のあとです。
月給を上げても1日の額はあまり増えない?
はい。60歳未満で賃金日額が5,480円(月給約16.4万円)を超えると割合が下がり、13,490円(月給約40.5万円)を超えると50%です。月給30万円と40万円の差は1日437円です。
- 毎月同じ給料として、賃金日額を「月給×6÷180」(1円未満切り捨て)で計算しています。実際はハローワークが離職票の6か月分の給料で決めます。
- 2026年8月1日以後に受給資格の決定を受ける人の金額です。毎年8月ごろに上限・下限・区切りの額が変わります。
- 失業の認定期間中にアルバイトなどで収入があると、その日の分は減ったり支給されなかったりします。その分は入っていません。
- 就職困難者の日数、再就職手当などは入っていません。
- 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」(令和8年7月31日)(2026年8月1日からの上限(7,450円〜9,110円)と下限2,562円)
- 厚生労働省 同 別添資料(基本手当日額の計算式及び金額)(年齢別の計算式と区切りの額、賃金日額6,000円・9,000円の例)
- ハローワークインターネットサービス「基本手当の所定給付日数」(辞めた理由・年齢・加入年数別の日数)
- 厚生労働省「令和7年4月以降に教育訓練等を受ける場合、給付制限が解除されます」(自己都合の給付制限(原則1か月))
この計算結果は、入力した数字と上の前提にもとづく目安です。実際の金額を保証するものではなく、個別の税務・投資・家計の助言でもありません。最新の制度・数値は出典の公的資料でご確認ください。
解説動画はマネーチャンネル「ずんだマネー解説局」で公開しています。